目次
はじめに
WordPressはブログサイト構築用ソフトウェアとして、2020年現在、不動の地位を築いている。
だが、動作環境としてはLinux系のサーバーが前提とされているケースが多い。
WindowsがインストールされているPC上でWordPressを動かすことができれば、より導入のハードルが低くなって便利だ。
今回はそのような観点から、Windows上にWordPress環境を構築する方法を紹介する。
ただし、ブログ用の商用サーバーとしてWindowsPCを稼働させるレベルまでは追及せず、あくまでもバックアップや確認用のサイトとしてローカル環境で動作させるまでを目標とする。
Local by Flywheelの導入
Windows上でWordPress環境を実現するソフトウェアとして、今回取り上げるのは「Local by Flywheel」だ。
かつてはWindows上でWordPress環境を構築するにはXAMPPを使うケースが多かった。
XAMPPはWindows上で動作するPHPベースの汎用Web開発環境で、データベースにもWordPressと同じMySQLを想定していることから、WordPressとの親和性が非常に高いのだ。
ただし、WordPress専用の環境というわけではないので、必ずしもWordPressの運用には必要ない設定をいろいろと施してやる必要があった。
一方で「Local by Flywheel」はWordPressに特化したツールなので、導入や運用における負担が相当に軽減されている。
WordPressのみをターゲットとする場合、XAMPPよりも格段に扱いやすくなっているのだ。
ダウンロード
まずはモジュールを入手しよう。
以下の公式サイトから入手可能だ。
サイトに接続すると「FREE DOWNLOAD!」ボタンがあるので、それをクリックしよう。
すると、インストールする環境を選択する画面が表示される。
まずは「Please choose your platform」をクリックしよう。
すると、プラットフォームの一覧が表示されるので、「Windows」を選択しよう。
続いて、名前やメールアドレスなどを入力するフォームが表示される。
これらの項目のうち、上から3つ目のメールアドレスは入力が必須だが、他の項目の入力は任意なので省略しても構わない。
入力が完了したら「GET IT NOW!」をクリックしよう。
しばらくすると、ダウンロードが開始される。
インストール
ダウンロードが完了したら、次はインストールをしよう。
エクスプローラー上からダウンロードしたファイルをクリックすると、インストーラーが起動する。
すると、インストール対象となるユーザーの選択画面が表示される。
特別な理由がなければ、デフォルト値の「現在のユーザーのみにインストールする」を選択すればよい。
選択が完了したら、「次へ」ボタンを押下しよう。
続いて、インストールするディレクトリーの選択画面が表示される。
C:\Users 配下のディレクトリーがデフォルトで選択される。
ディレクトリーを変更したい場合は、「参照」ボタンを押下してディレクトリーを変更することが可能だ。
準備が整ったら、「インストール」ボタンを押下しよう。
このときターゲットの環境によっては「Microsoft Visual C++」のインストールが同時に行われるようだ。
その場合は以下のような画面が表示されるが、いずれにせよ処理が終了するまで待とう。
全てのインストールが完了すると、下記の画面が表示される。
「完了」ボタンを押下してウィンドウを閉じよう。
以上で「Local by Flywheel」のインストールは完了だ。
WordPress環境の構築
続いては「Local by Flywheel」上にWordPressの環境を構築しよう。
まず最初に「Local by Flywheel」を起動しよう。
Local by Flywheelの起動
前項の手順に従って「Local by Flywheel」のインストールを行った場合は自動的にソフトが起動されるが、そうでない場合はスタートメニューから起動することが可能だ。
スタートメニューを開くと、「L」の項目に「Local」のアイコンが追加されていることが分かる。
これをクリックして起動しよう。
起動を行うと、最初に利用規約の画面が表示される。
規約を読んで理解出来たら「I have read and agree to Local’s Terms of Service」の前にあるチェックボックスにチェックを入れてから「I AGREE」を押下しよう。
規約を読んだか否かは実際にはチェックされないので、規約を読まずに手順を進めることも可能にはなっている。
続いて、エラー報告の画面が表示される。
動作中にエラーが起きた場合などに、開発会社へ報告を行っても構わなければ「→ Turn on Error Reporting」をクリックしよう。
心配ならば「いいえ」をクリックすればよい。それでペナルティを受けるようなことは特に示されていないようだ。
続いて、初回起動時には以下のようなウェルカム画面が表示される。
今はいったん「×」を押下して閉じてしまってよい。
ウェルカム画面を閉じると、ようやく初期画面が表示される。
WordPressの環境はまだ作っていないので、サイトを作成するように促すメッセージが表示されている。
以上で、「Local by Flywheel」の起動は完了だ。
WordPress環境の構築
続いては、WordPressの環境を構築しよう。
前出の初期画面に戻り、「CREATE A NEW SITE」ボタンを押下しよう。
すると、サイト名の入力画面が現れる。
管理対象のサイト名を入力しよう。
今回は仮に「hohara-local」としてみた。
サイト名の入力が完了したら、「CONTINUE」ボタンを押下しよう。
続いて、環境選択の画面が表示される。
「Custom」を押下して細かい設定をすることもできるのだが、いったんここでは「Preferred」を選択しよう。
「Preferred」は「推奨」のような意味だと考えておけばよいだろう。
選択が完了したら「CONTINUE」ボタンを押下して先へ進もう。
続いては、WordPressの環境設定画面だ。
ここでは、WordPressにログインするユーザー名、パスワード、使用するメールアドレスを入力しよう。
管理対象のサイトと同じものを指定する必要はない。
入力が完了したら「ADD SITE」ボタンを押下しよう。
セットアップにはしばらく時間がかかる。
今回は数分程度で終了し、次の画面が表示された。
この時点でWordPressはすでに起動している。
PHPのバージョン、MySQLのバージョン、WordPressのバージョン、サイトのパスなどは全てデフォルト値で設定されている。
画面右上の「VIEW SITE」ボタンを押下すると、初期状態のサイトがブラウザー上に表示される。
WordPressにログインするには、この画面を下にスクロールすると現れる「Log in」リンクをクリックすればよい。
すると、見慣れたWordPressのログイン画面が現れる。
ここでは先ほど設定したユーザー名、またはメールアドレス、およびパスワードを入力しよう。
最後に「Log In」ボタンを押下すると、WindowsPC上のWordPressへログインすることができる。
まとめ
Windows上でWordPressの環境を作成するには「Local by Flywheel」が便利だ。
ほぼインストール作業のみで、WordPressの環境を作成することができる。